1歳半を過ぎても歩き方が上手にならない

この病気の特徴として、「歩き方がなかなか上手にならない」ということが挙げられます。すなわち、やじろべえのように手を広げて左右に体を揺らしながらバランスを取らないと歩けない、数歩あるくとぺたんと尻餅をついてしまう、といった歩き方が、1歳の誕生日を過ぎ、さらに半年過ぎても続き、うまくなるよりも歩くのを嫌がっているようにさえ感じられます。

 

斜視や眼球の揺れ、手の震えがある

お子さんの目の様子を見ていると、瞳が真ん中あるいは左右どちらかに片寄る「斜視」に気がつくことがあります。

「小さい子にはよくあることです」

と、かかりつけのお医者さんに言われるかもしれません。

しかしよく見ると、瞳が左右に小刻みに何度も揺れる「眼振」の症状があったり、スプーンを持つ手が小刻みに震えていたりすることに気がついた場合、出来るだけ早く大きな病院の小児科で「末梢神経伝達速度」の検査や「MRI」で脳の画像撮影をしてもらえるようお願いしてみて下さい。

 

乳幼児期以降に発症する場合も

MLDは2歳から3歳までに発症する「乳幼児発症型」が最も多いのですが、中には3歳以降、小学校に入学してから発症する場合もあり、「若年発症型」と呼んでいます。

また、ごく稀に成人になってから発症する場合(「成人発症型」)も報告されています。

発症時期に違いがあるのは、遺伝子の組み合わせの違いから来ているのではないかと推測されています。